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急性胃炎(消化器科・胃腸科)

急性胃炎

種々の原因によって起こる胃粘膜の急性炎症で、よく急に胃が痛くなったというような時はこの病気の事が多いと思われます。
病院へ行くと、まず胃薬で様子見ましょうなどと言われ、正確に病名を言われないまま、薬を飲み終わる頃には直ってしまいます。
しかし、急性胃粘膜病変と言われるような変化がみられる場合は、内視鏡的な止血処置や入院が必要な場合もあります。

原因

アルコール、コーヒー、香辛料など刺激物の過量摂取や、アスピリンや抗生物質、非ステロイド性抗炎症剤、副腎皮質ステロイド剤など薬物によるもの、さらには、不規則な生活や仕事のストレス、喫煙などがあります。

症状

急に上腹部(みぞおちのあたり)に痛みが出現し、吐き気や嘔吐、時には吐血(血を吐く)や下血(海苔の佃煮のような黒い便)を伴い、上腹部を押されつと痛みを感じます。
その他に、違和感やおなかの張る感じ、食欲不振など症状は多彩です。

診断

原因にも挙げた種々の要因をお聞きしながら探していきます。
誘因が明らかなものが50%、精神的なものが30%、薬剤性が20%と言われています。
診察ではみぞおちのあたりを押すと痛みがあります。検査としては、内視鏡検査が最も有用です。
軽度の場合は粘膜の発赤のみですが、重度の場合には、びらん(粘膜が一部浅く欠損した状態)や出血(、さらに潰瘍(粘膜が深く掘れた状態)などが生じているのがみられます。
重症の急性胃粘膜病変は、これら3つの病変が混在し前庭部(胃の出口付近)に強い変化が見られる場合が多いです。

治療

原因がはっきりしている場合は、お薬に加え可能な限り原因を除去することが大切です。
薬としては酸分泌抑制剤(胃粘膜障害を助長する胃酸の分泌を抑える薬)や粘膜保護剤(胃粘液分泌促進と血流の改善を促し、胃粘膜を保護する薬)を使用します。
急性胃粘膜病変で出血例や自覚症状が強い場合は、内視鏡で止血処置をおこなったり、入院して頂くこともあります。